感想とおすすめポイントまとめ
- 植物を登録・実体化できるスキル「植物図鑑」を入手した主人公レフトが、スキルと共に成長していくお話。
- 薬草などの定番植物のみに留まらず、様々な植物の活用方法を探っていく様子が楽しい。異世界植物の可能性は無限大!
- 連載中。63話終了時点で小説1冊程度のボリューム(約16万字)
植物系チートスキルではじまる王道異世界転生
福寿草真さんが、「カクヨム」、「小説家になろう」、「アルファポリス」など各種投稿サイトにて連載中の作品です。ペンネームにも植物名が入っていらっしゃるのが素敵ですね。カクヨムでは週間ランキング1位を獲得したこともある人気作品です。
ユニーク能力を主軸としたお話であり、本作がテーマとしているのは「植物」。神童として将来を期待される主人公レフトが、「植物図鑑」という名のユニークギフトを授かるところから物語が始まります。
ギフトの図鑑中の植物を呼び出すことができるスキルでしたが、図鑑には雑草しか載っていなかったために外れスキル扱いをされ、周囲は手のひらを返してレフトを嘲ります。意気消沈するレフトでしたが、実物の植物が手元あれば、図鑑に登録~呼び出しが可能であることに気が付いて…
薬草や毒消し草などの基本的な植物から始まり、有力冒険者パーティーの協力を得てからは、様々な効能の植物を求めて探索に旅立ちます。パーティーの女性メンバーに、ショタ好きお姉さん魔法使いと、お姉ちゃんぶりたいヒーラーがいるあたりは、もはや様式美でしょう(笑)
現時点では、まだまだ植物の登録や効果検証が中心のまったりとした流れですが、作者さんのコメントでは「ここから大きなストーリー展開が待っている」とのこと。
手に入れた植物でどのように立ち回っていくのか、今後の展開を楽しみにしています!
おすすめ度(63話時点)
★★★(星3つ、今後の展開に期待)
★5つで満点。かぴばーの個人的好みに基づいたスコアです。
あらすじ
社畜おっさんは魔法の存在する異世界の男爵家三男レフト・アルストリアとして転生する。レフトは、魔力の多さと聡明さから神童として期待され、可愛い許嫁もおり幸せな日々を送っていた。しかし10歳の誕生日、神様より恩恵(ギフト)を頂けるこの日、レフトが得たスキルは植物図鑑という、雑草や花を召喚するだけの魔法であった。これを受け、周囲は態度を一変。神童という声はいつしか雑草使いという侮蔑へと変わり、許嫁とも婚約解消となってしまう。
……彼らは知らない。植物図鑑が使い方次第ではあらゆるジャンルで世界の頂点を目指せる程に凄まじいスキルだと言う事を。そしていち早くスキルの真価に気付いたレフトは、圧倒的なスピードで成り上がっていく。
「カクヨム」本作ページより引用
植物の可能性をどこまで広げられるか楽しみ
ファンタジーで植物というと、「薬草」、「毒消し草」、「力の種」、「世界樹の葉」のような回復系アイテムがまず思い浮かびますが、本作では戦闘に役立ちそうな様々な植物が登場します。
絡みついて素早さを低下させる蔓だったり、毒の粉をまき散らす実だったりと、様々な効果を持つ植物が次々と図鑑に登録されていきますが、所詮はただの植物。現状ではバトルの補助程度の役割しか果たせていないところから、今後どのように活躍していくのかが楽しみなところです。
あと、本作の特徴として、「植物系モンスター」も登録できるかもしれない点があります。
たまたま登録できてしまったグリーンスライム以外にはまだ実績が無く、どのような条件を満たせば登録ができるのか作中で検証が進めれれている状況ですが、モンスターも登録・育成可能となればストーリーの幅が大きく広がりますよね。
レフト君がアウラルネお姉さんを登録してしまい、現行ヒロイン達と三つ巴となる展開が間違いなく待っていると思います(笑)
レフト自身の戦闘能力は低く、「植物図鑑」から呼び出せる植物の数も多くはないことから、純粋に登録植物の組み合わせで状況を打破していかざるを得ないところがポイントですね。植物の可能性から目が離せません!
ストーリー展開は王道の異世界転生ものであり、まったりと楽しめる作品です。
今後どのように植物図鑑が成長していくのか楽しみにしています。